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タイニーハウスで暮らす

近年注目を集めているタイニーハウスは、近年、シンプルな暮らしを好む人たちから人気を集めている。ここでは、タイニーハウスの特徴や種類、メリット・デメリットなどを紹介しているので、コンパクトな住まいを求めている人はぜひ参考にしてほしい。

タイニーハウスとは

直訳すると「小さな家」という意味を持つタイニーハウス。他にもマイクロハウスやスモールハウスと呼称されることがあるが、どれもタイニーハウスと同じ意味合いだ。

タイニーハウスの大きさに明確な基準は設けられていないが、坪数の場合は10坪、平米数の場合は20平米くらいのサイズ感が主流だ。中には、10平米(畳4.5帖)程度のコンパクトな間取りを採用する人もいる。いずれにせよ、ひとつの住まいとしてはとてもコンパクトであり、定員は最大2人が限界だろう。

タイニーハウス流行の背景

タイニーハウスの起源は1997年から2000年ごろのアメリカ。それまでは「大きな家」が豊かさの象徴とされていたが、1997年にサラ・スザンカという建築家が「小さな家でシンプルに住む生き方」を提唱したのがきっかけとなった。

その後、大規模自然災害や世界的な金融危機など、家と暮らし方について考える機会が増加。シンプルかつミニマルな生き方が一部の人たちへ浸透しはじめ、タイニーハウスは「モノを持ち過ぎない暮らしを実現するツール」として、アメリカだけでなく世界中で注目を集めるようになった。

日本でタイニーハウスが広まったきっかけ

日本でタイニーハウスが浸透し始めたのは、東日本大震災の発生した2011年以降だろう。大規模災害に見舞われた東日本大震災では、地震や津波により一瞬にしてすべてが失われる様を目の当たりにした。これにより、必要以上にモノを持たない生き方に注目する人が増加したと考えられている。

近年では、全国各地でタイニーハウス展示会が開催されていることから、需要が拡大していることが分かる。トレーラーハウスのような移動式の「小さな家」も並び、さまざまな種類が登場しているのもポイントだ。

タイニーハウスと狭小住宅の違い

狭小住宅は、狭い土地に建築された戸建て住宅を指す言葉だ。狭い土地でもゆったりと暮らせるよう空間を有効活用していて、縦長の間取りを採用することが多い。

対して、タイニーハウスは小サイズであることが大前提なので、土地の広さという概念がない。狭い場所に建てるも広い場所に建てるのも自由である。また、一般的な住宅とは違い、移動できるタイプのタイニーハウスも存在する。

タイニーハウスの種類

スモールハウス

タイニーハウスの中でもスタンダードなタイプで、一般住宅と同様に基礎や土台を立ち上げてから家をつくる方法だ。自由度の高さが魅力で、キャンプやマリンスポーツなどのアウトドアな趣味を活かした暮らし方を望む人に適している。

また、「無印良品の小屋」のように、ブランド化・シリーズ化されたスモールハウスが続々と登場しているのも近年の傾向だ。

コンテナハウス

コンテナを活用したタイニーハウスを指す。海外では貨物用コンテナを住宅用としてコンバージョンする業者が多く、比較的簡単にデザイン性の高い住まいを手に入れられることから人気が高い。

地震大国である日本では厳格な建築基準法があるため、貨物コンテナをそのまま住居として使用するのは不可能だ。そのため、コンテナハウスを建てるためには住宅用コンテナを使用しなければならない。

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プレハブ住宅

住宅の大部分を工場で生産・加工・組立を完了させる工法によって建築された住まい。鉄鋼や木質、コンクリートなどさまざまな素材から選べるのが魅力で、一般住宅やアパートでも採用されている。タイニーハウスのように規模の小さい住宅であれば、最短1日で現地組み立てが完了するケースも。希望や状況によっては設置後の移設も可能だ。

トレーラーハウス

車輪の付いた住居のことで、車で牽引できるのがポイントだ。1つの土地に留まらずに、好きな場所で生活できる自由度の高さから、国内外を問わず人気の高い種類となっている。

また、トレーラーハウスは車両に分類されるので、固定資産税がかからないのもメリットだ。もちろん、室内は一般住宅と変わらず、居室やキッチン、トイレやバスルームなどを完備しているものも多い。

キャンピングカー

車中で生活することを目的とした自動車のことで、車としての役割も住居としての役割も果たすことができる。近年では「ノマドワーカー」という言葉が流行っており、展示会をはじめとしたイベントも多く開催されているようだ。ただし、キャンピングカーは車が主体で、一般車両を改造して作られることが多い。他のタイニーハウスと比べて居住スペースが狭くなりやすいだろう。

ドームハウス

建物の上部が丸く可愛らしい印象を与えるドームハウス。施工会社によって採用している素材や工法は異なるものの、発泡ポリスチレンを使ったものが一般的だろう。発泡ポリスチレンで建てられたドームハウスは非常に軽量で、断熱性やクッション性にも優れている。さらに、特殊な加工を施すことで、UVカットや難燃加工なども追求可能だ。

タイニーハウスのメリット・デメリット

タイニーハウスで暮らすメリット

タイニーハウスは一般住宅よりもコンパクトなため、施工コストを安く済ませられるのが大きなメリットだ。居住面積が小さいため、工程資産税を抑えることも可能。住宅ローンを組まずに購入できるケースも多く、仮に住宅ローンを組む必要があっても短期間となるため、資金計画を立てやすいのも魅力だ。

また、生活空間が限られることにより、モノで溢れかえる心配が無い。モノを集める時間的・金銭的負担から解放されるので、よりシンプルかつミニマルな生活スタイルを手に入れられる。もちろん、コンパクトな生活はランニングコストの節約にも繋がるだろう。

タイニーハウスで暮らすデメリット

タイニーハウスを購入するにあたり、若い夫婦は子どもができた時の計画も立てておかなければならない。小さな家での生活は、住人が1人増えただけで狭さが際立ってしまうからだ。子どもが成長して1人部屋を用意する必要がある場合は、増築も検討しよう。また、お客さんを招く場合も、泊まってもらうためのスペースを用意するのは難しいだろう。

さらに、シンプルな暮らしに慣れるまでは、モノが増やせないことに不便さを感じるかもしれない。居住空間が限られているタイニーハウスで快適に暮らすためには、ベッド下やロフト下に収納スペースを設けるといった工夫が必要となる。

タイニーハウスの広さ・間取り

タイニーハウスの大きさは、最小で10平米程度から存在する。もちろんもっと狭い家を建てることも可能だが、水回りまで完備するとなると、10平米程度がシンプルな暮らしの最小サイズとなるだろう。最大サイズは30平米程度が妥当だと言える。

また、1Kや2LDKなどの間取りは一般的な建物を比較する際の基準であり、新しい生活スタイルであるタイニーハウスを建てる場合、無理にこだわる必要はない。

タイニーハウスの費用相場

タイニーハウスを建てる際の費用は、採用する広さや設備によって異なるが、200万円台から1,000万円以内が相場のようだ。

とはいえ、この価格はあくまでも本体価格であり、実際に生活できるようにするためには、水回りの設備を導入したり、電気やガスといった生活インフラを用意したりする費用がかかる。郊外に建てるなら、インフラを敷地内に引き込むための費用がかかることも忘れてはいけない。そのため、タイニーハウスを建てる際は、暮らしに必要なトータル費用を考慮しておくべきだ。

タイニーハウスを建てる際の注意点・法律

戸建てを建てる時と同じように、タイニーハウスも建築基準法や都市計画法などを遵守しなければならない。もしも、建築を予定している場所が都市計画区域外であった場合は申請不要だが、準都市計画区域である場所にタイニーハウスを建てる際は、しっかりと確認した上で申請する必要がある。

また、車両に分類されるトレーラーハウス以外は、固定資産税がかかることにも注意しておきたい。税金に関する取り決めは自治体ごとに異なるので、心配な場合は行政の担当窓口へ相談すると良いだろう。

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