季節に応じたコンテナハウス生活のポイント

コンテナハウスは普通の住居とは違う特徴的な家だ。1日2日利用するだけなら気にならないが、住居としての使用を考えると、季節によって気を付けたいポイントがいくつかある。それらを紹介していくので、あらかじめチェックしておくといいだろう。

春

春は気候が穏やかで過ごしやすい時期ではあるが、人によっては花粉症に悩まされる、憂鬱な時期でもあるだろう。住居の気密性が低いと、室内にいても花粉が入ってきてしまい、家の中でも花粉症の症状に悩まされてしまうことが考えられる。それは避けたいところだ。

コンテナハウスの場合、通常の住宅などと違って外壁は鋼鉄製になるので、通常の住居と比べると気密性に関しては優れている。ただし、出入りや換気扇、窓などがある以上、完全に花粉を遮断することはできない。花粉を防ぐためには、窓などの開口部にフィルターを設置するなど、花粉が入ってきにくい環境を整えることが大事だ。また、換気や家への出入りをするときなども、花粉を払ってから入るなど、少し意識をするようにしたい。

夏

夏と言えば、やはり気になるのは厳しい暑さだ。コンテナハウスについては鋼鉄製であることから、夏は暑く冬は寒いといった、外気の影響を受けやすいというイメージをもたれがちである。しかし、実際には重量鉄骨の住宅と同じ性能となり、断熱さえしっかりとしていれば、外気温の影響は一般住宅となんら変わらない程度となる。コンテナハウスについては、しっかりと断熱処理を行うようにしよう。

断熱の手法については、柱の間や天井などに断熱材を取り付ける方法や、壁や屋根など、コンテナハウス全体をつつみこむような形で断熱材を取り付ける方法などがある。内観や外観の問題とも関わってきますので、どうしたいかを考えながら進めていくといいだろう。特に、外壁に断熱材が貼られたパネルを取り付ける外壁断熱は効果が高いものの、コンテナハウスならではの特徴的なビジュアルを損ねるというデメリットもある。

断熱処理を行った上で、空調機器などをしっかりと効かせていれば、コンテナハウスは夏場であっても快適に過ごせる空間となる。いろいろな方法を検討してみるといいだろう。

秋

秋の日本で問題となるのが、夏の終わり頃から訪れる台風だ。強烈な雨や風に住居がさらされることになるので、強度があるコンテナハウスと言えど、しっかりと対策をとっておくことが必要になる。

通常のコンテナの場合、防水性能はそれほど高くはないが、コンテナハウスはもともと居住用に改良を施されているので、一般住宅と同じように、基本的には雨漏りはそれほどないと考えて差し支えないだろう。しかし強風に関してはしっかりと対策しておく必要がある。コンテナハウスは建築時に地面に固定しているのだが、固定している部分の接続が甘くなっていると、強風によって接続がさらに緩み、飛ばされはしないものの位置がずれる可能性が考えられる。また、強風によって近隣の樹木がなぎ倒され、それがコンテナハウスにぶつかってしまう可能性もある。そうしたことを考え、台風が来る前には一度コンテナハウスの接続部や近隣の状況を確認しておくといいだろう。

冬

冬のコンテナハウスで特に問題になるのは、やはり結露だ。コンテナハウスは鉄骨構造になるために熱を伝えやすく、冷たい外気と接する窓際などは特に結露が発生しやすくなってしまう。結露が起きると、それにともなってカビが生えてくる。カビは見栄えを悪くするだけでなく、アレルギーの原因などにもなってしまう。また、屋内の木製家具などにも悪影響が出てしまうだろう。

そして、鉄と水分が触れることで生じるのがサビだ。コンテナハウスはもともとサビ止めの加工はされているが、傷がついたところからサビが侵食する、というケースもある。さまざまな点から、冬場の結露はコンテナハウスにとって大敵だと言えるだろう。

結露を防ぐためできることとしては、必要以上に室内の温度を上げすぎない、ということが挙げられる。また、結露が生じることが予想される場所には湿気取りのアイテムを配置するなどして、結露が起きにくい環境を整えることが、コンテナハウスで快適に過ごすのに大切なポイントだと言えるだろう。