コンテナハウスの引越し方法

家を建てる、あるいは建売住宅を購入する際、慎重になる理由はいくつかあるだろう。お金の問題はもちろんだが、「引越しができなくなる」と言うことも大きな理由ではないだろうか。長い人生のなかでは、転勤や結婚、出産、子どもの独立など、さまざまな理由で引越しをする機会がある。そのとき、住み慣れた家を手放すことで生活環境も大きく変わると、何かと不便を感じるものだ。

もし、引越しによって家を手放すことが懸念材料になっているのなら、コンテナハウスを選択肢の一つに入れてみてはどうだろうか。実は、コンテナハウスは土地さえあれば、コンテナハウスごと引越せるのだ。

コンテナハウスの引越しについて、メリットや流れについて紹介していこう。

コンテナハウスの引越し（移設）

コンテナハウスを構成しているコンテナは、船や飛行機などで貨物を輸送するために使用されている鉄骨製の箱。つまり、移動することを前提に作られている。

コンテナハウスは、一般住宅の様に土地を採掘して基礎を埋め込んでいるのではなく、工事によって土地に据え付けている形になる。つまり、取り外しが可能なのだ。今住んでいる家をそのまま新しい土地に移動できるため、愛着のある家を手放すことなく、そのまま運べる。これは、一般住宅には無い、コンテナハウスならではの大きな特徴と言えるだろう。

また、基本的に住宅は新築時に一番価値が高く、そこから年月が経過するごとに価値は下がっていく。そのため、売り手がなかなか見つからずに苦労するケースがある。

コンテナハウスの場合、住宅そのものを移動できるため、住宅を売る手間や取り壊す手間は省略可能。また、移設したあとの土地はほぼ更地の状態となり、売土地としても融通が利くため、取引がしやすいと言うのも大きなメリットだ。

こんなときどうする？コンテナハウスの引越し

コンテナハウスの引越しについて、2つのケースを紹介する。

故郷に帰る

コンテナハウスを建てたものの、故郷に帰ることになった場合、コンテナハウスをそのまま移設すれば良い。故郷の土地に同じように基礎を作れるのなら、せっかく建てた自慢のコンテナハウスを故郷に移し、新しい生活を始めると良いだろう。

子どもへの引継ぎ

コンテナハウスは頑丈な作りになっているため、耐久性に優れている。よって、耐用年数も長いことから、「親から子へコンテナハウスを引き継ぐ」なんてこともできる。

また、移動ができるため、急な転勤や結婚などのライフイベントにも対応可能。子どもが大きくなり、ライフスタイルや生活環境が変わったとしても、柔軟に対応できることもコンテナハウスの魅力の一つと言えるだろう。

コンテナハウスの引越しの流れ

コンテナハウスの引越しは、通常の引越しとは少し勝手が違う。事前にどのような工程で進めていくかを把握しておくことが大切だ。

移設先選定

コンテナハウスの引越しで最初に行うべきことは、移設先の選定だ。設置する土地が無ければ、もちろん引越しは不可能。移設可能な土地があるかどうか、事前にリサーチしておく必要がある。

移設先が決まって土地の所有者となったら、水道や電気、ガスなどのライフラインを事前に整備しておく必要がある。移設元の撤去作業から移設先のライフラインの整備、コンテナハウスの設置まで、一貫して対応してくれる業者を見つけて相談すると良いだろう。

ライフラインの撤去

移設当日には、荷物を運び出した後に、使っていたライフラインを撤去する必要がある。事故が起きないように、撤去作業は必ず業者に依頼するように。

移動～設置

引越しの準備が整ったら、いよいよ移動開始だ。クレーンを使ってコンテナを持ち上げ、トレーナーに積み込む。その際、コンテナを連結させていたり、大きな屋根を付けていたりする場合は、別途取り外す作業が発生するためコストがかかる。移設に関する費用については、事前に業者に確認しておくと良いだろう。

トレーラーへの積み込みが完了したら、あらかじめ整備していた移設先にコンテナハウスを設置して、移設完了だ。

まとめ

家を丸ごと動かせるのは、一般住宅には無いコンテナハウスならではの大きな特徴だ。自分と家族のライフスタイルを考慮したうえでメリットを感じられるなら、コンテナハウスでの暮らしを検討してみることをおすすめする。